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正二品松
正二品松

正二品松
Introduce sultural sightseeing
of Boeun.
マルティ峠を越えた世祖の一行が俗離山面上板里に到着すると、道端に傘の形をした大きな松が一本にょきっと立っていた。世祖は松の下でしばらく休み、再び出発しようと輿に乗ろうとすると、長く伸びた枝に輿がひっかかりそうだった。「輿が引っかかる」と世祖が輿を担ぐ従者に注意を促した。ところで、不思議なことが起こった。にょきっと垂れていた松の枝が、天に向かって伸び上がっていったのだ。まことに珍しく不思議な出来事だった。また、世祖が接待を終えてソウルへ戻っていく時には、この松の下まで来ると突然夕立が降り出したが、世祖の一行はこの松の下で雨宿りができたのだ。
世祖は「向かう時には不思議と私が無事に通れるようにし、次に帰る時には不思議にも雨から守ってくれるとは、まことに奇特なことだ。」と言いながら、この松に正二品の品階を下賜したという。その後からこの松を『輦掛松』あるいは『正二品松』と呼ぶようになったということだ。